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 杉谷ひろば 2020年8月号 No.113
  コロナ感染は第2波! 感染拡大は人災だ!

 7月末時点で、新型コロナ感染増の勢いが止まりません。検査を徹底して抑制し、感染状況がつかめないまま経済優先に舵を切った結果です。その上にGO TOキャンペーンです。感染拡大は政治の責任です。
 世界は、徹底検査で感染封じ込めを進めています。国は、そうした動きに逆行する異常な検査抑制方針を、直ちに転換すべきです。医療・介護・保育・教育従事者、感染不安の事情を抱える市民が、すぐに検査を受けることができるようにするべきです。私が7月に行った第2回市民アンケートでも示されたように、それが市民の願いです(2面参照)。東京都世田谷区は、「いつでも、誰でも、何度でも」必要な人がPCR検査を受けることができるよう一挙に拡大する方針(世田谷モデル)を発表しました。
 向日市は国や府に対して断固たる要求をすること、そして世田谷モデルに学んで検査体制を拡大するよう求めます。(7月30日・杉谷伸夫)

今号のコンテンツ

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◆ 新型コロナ問題-第2回市民アンケート結果

 市民要求は「PCR検査の実施」「感染情報の公開」

 5月に続き、7月上~中旬に「新型コロナ問題・第2回市民アンケート」を呼びかけたところ、105人の方々から回答・ご意見を頂きました。ありがとうございました。頂いた意見をもとに、向日市への要望・提言をまとめ、提出してゆきます。

 結果の概要 

1.回答数が5月(149人)→7月(105人)に減ったのは、4-5月の緊急事態宣言下から、6月には学校も様々な社会活動も再開され、不安が緩和されたことによるもの思います。「家族関係」「子どもの心配」「健康の不安」「閉じこもりぎみ」の声は5月から大幅減少しています。

2.しかし、「感染への不安」、「PCR検査の実施」は、5月と変わらず最も多くの市民の声であることがわかります。

3.一方で絶対数は少ないながら、「収入の減少」「雇用や仕事の不安」の回答割合が増えています。コロナの影響の長期化で、経済・生活面での困難が広がりつつあることがうかがえます。

 特徴的なご意見 

●未だに家にじっとしたまま
 感染すればイチコロの世代。未だに外出、外食の楽しみもない。向日市の店舗には、安全対策の徹底と、市民に安心できる店の公開をしてほしい。

●PCR検査を希望者全員に
 流行が拡大してきたらPCR検査を希望者全員が無料で受けられるようにしておいてほしい。
新型コロナ医療に取り組んでおられる医療機関や関係団体に金銭的な支援や補助をお願いしたい。

●学校を止めない覚悟を!
 学校関係者(生徒・先生等全員、教育委員会)、行政関係者のPCRなどの検査を実施し、向日市独自の新型コロナ対策を持つことが重要課題です。知事の仕事ではなく市長の仕事として決断を。

●コロナで仕事がなくなり困っている
 10万円の支給も、家賃で無くなってしまいました。毎日の食事も大変で、家賃、光熱費他貸金等々、どうしていいかわかりません。

●向日市の感染情報が少なすぎる!
 どこでどのように感染したのかがわからず不安になる。個人特定に至らずに、もう少し詳しい状況がわかるように開示してほしい。

●自粛の社会的強制で思考停止になっていないか? こんな時だから、小規模でも良いですから集まり、語りましょう。知恵を絞って意見の発信をしたいですね。

●パソコン・スマホがなく、情報を得られない
 行政からホームページをオンラインで見るように言われても、知る手段がありません。


◆ 寄せられたご意見から

●コロナ禍のなか、向日市はJR向日町駅前の再開発事業を急いで進めようとしています。タワーマンションを中心市街地に建設すれば様々な問題の発生が指摘されています。是非一考を!

●分別収集ステーションの乱雑、シルバーの方が嘆いていました。古紙回収を含め、市民の意識問題では?議員でキャンペーンを!黒い(濃色の)ゴミ袋はだめ!

●コロナ感染拡大の中で、沖縄・辺野古の米軍基地工事が進められていますが、軟弱地盤で税金を何兆円つぎ込んでも建設は無理なようです。基地に無駄金を使わずコロナ対策に使うべきです。


◆  向日市ケースワーカー事件で、7/24市民の学習・懇談会
      向日市の生活保護を考える会を発足

昨年6月に女性の遺体遺棄を手伝ったとして向日市の生活保護ケースワーカーが有罪判決を受けた事件を巡り、向日市が設置した検証委員会の委員長を招いて、市民の学習・懇談会が市内で行われ、私もスタッフ・報告者として関わりました。

 第1部では、検証委員長である道中隆さん(大阪国際大学教授)が講演。若手ケースワーカーが、担当していた元暴力団の男から脅迫的な言動を受け続けていた一方、向日市は組織的な対応をとらず職員を孤立させていたことなど、生活保護行政が機能不全に陥っていた問題を指摘しました。
 道中隆さんは、「最初に事件の報道を見たとき、このケースワーカーも被害者だったんじゃないかと思った」と語りました。それは、生活保護ケースワーカーは、非常に大きなストレス・シャワーを浴び続けるため、組織としてケースワーカーを支える機能が不可欠だからです。向日市行政にはそれが決定的に欠けていたこと、そしてケース診断会議も開催されないなど、いくつもの組織的対応の不備が重なっていたと指摘されました。

 
8/11 向日市に要望・申し入れ

 第2部では、このケースワーカーを支援する会のこれまでの報告の後、この間の向日市行政の動きを私が一議員の立場から報告しました。その後「生活保護制度を市民に真に役立つセーフティネットとして機能させるため、向日市生活保護行政の抜本的な改革を求めていくこと」を目的として、「向日市の生活保護を考える会」を発足しました。
 このような事件が起きると生活保護利用者へのバッシングが危惧されます。向日市行政が、検証委員会報告書の指摘を受け止め真摯に改善に取り組むことが求められます。発足した「会」の最初の取り組みとして、向日市に対して生活保護行政の改善を求める申し入れを行うことにしました。
 全国の注目も高く、会場参加の他Zoomを使って全国各地からリモート参加が35名ありました。。



 市の追加の新型コロナ対策事業(7月臨時議会可決分)

 7月20日に臨時議会が開かれ、国の新型コロナ感染症対応臨時交付金等を活用して向日市が実施する、追加の「新型コロナウイルス感染症対策事業」の補正予算2件が可決されました。

主な補正予算 (総額 5億4019万円)

●ひとり親世帯への臨時給付金:6610万円
1世帯5万円、第2子以降は1人3万円。収入減少世帯はさらに追加で5万円
現在児童扶養手当を受給していない世帯でも、収入が減少した場合その他、受給できる可能性があります。その場合は申請が必要。
●小中学校のICT機器整備:2億7020万円
すべての教員・子どもに1人1台のタブレットを準備。今年度末にはリモート授業ができる環境をつくります。
●公共施設の感染症対策:7043万円
 非接触手洗い、非接触アルコール噴霧器、非接触体温計、空間除菌器、窓口のアクリルパネル、等々
●小中学校、保育所等の感染症対策:5500万円
公共施設に準じた感染症対策。民間保育所等は、各施設で対策内容を決定
●市のアルバイト緊急雇用:2000万円
新型コロナの影響で雇い止めにあった方を臨時雇用します(今年度内)
●住居確保給付金の予算増額:676万円
申請者が想定より多かったため予算枠を拡大
●投票所の感染症対策:2216万円
 期日前投票所を1ケ所増やす、等
●避難所の感染症対策:334万円
小中学校計9校に、各4台のスポットクーラーを配置(未配備分を整備)
●商工会のプレミアム付クーポン券補助:640万円


◆ コロナ禍に思う ・・・ 安野 洋子

 久しぶりに「異論のススメ」の佐伯啓思さんの死生観が掲載された。コロナ騒動が少し落ち着き、世の中が動き始めた時期、考えさせられることがたくさんあった。
 今回のコロナの怖さは、その病状がわかりにくい点にあると思う。コロナにかかると肺炎のみならず、全身の臓器に症状が現れる。血管の血栓を作ることもあり、それを引き起こすのが「サイトカインストーム」という過剰免疫反応だそうである。誰もが感染の危機を逃れるために、家でじっとしていることしかできなかった。「かかるか」「かからないか」、「生きるか」「死ぬか」の選択であった。「緊急事態宣言」が出されたのも、戦後初めてのことでもあった。「人権」と言うが、自分の命は自分で守るという自立の基準さえも忘れられたように思う。日本の古来からの「無常感」が思い出され、懐かしいと述べられていた。
 コロナに対しては、世界でいろいろ対策がなされ、外出禁止令を出し、厳しく命令した国が出た。しかし北欧のスウェーデンだけは何も規制がなかったという。従ってほかの北欧の国々より死者の数は多かったようだ。きっと亡くなった人は高齢者だっただろう。何か人間として自然の姿を感じるが、福祉の充実した国に対する信頼があってこそだろう。
 私自身82歳になり、高齢者は医者にかかることが多いと言われるのを実感することになった。血圧も下70、上120と何十年決まっていたのに、80歳より血圧が高くなった。81歳では疲れからヘルペスになったので、今年は何もないことを願っている。
 一人になり、医療費も1割負担になったことはありがたいが、それだけ国の負担が大きいということだ。私たち高齢者は、不必要な医療費について考える必要があると思う。「男性は80歳、女性は85歳で不必要な手術などしないように」と発言した医者があったが重要なことだ。人間の死という必然への諦念を含んだ「無常感」を考える時ではないか。

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 コロナの休校で、市政が身近になった

 小中学生の子を持つ母親だ。コロナで世界が一変した。暑い中マスクをして真っ赤な顔をして学校から帰ってくる子どもたちを見ると思わず「おつかれさま」と声をかけたくなる。コロナでの休校期間は巨大システムから一瞬解放されたかのようだった。子どもたちはいつも急かされている。私も「早く」と急かしてしまっているが、子どもや生き物の時間と、経済が動かす社会の時間が乖離しているのが心苦しい。
 子育てはお金がかかる。親は生活で大変で時間も余裕もない。親は大変、子どもも大変、先生も大変、みんなが大変なんだろう。一方で格差が拡がり家庭環境で未来が左右される子どもがいる。コロナで少人数学級を求める声が上がっているが一刻も早く実現してほしい。教育や子どもに関わることにもっとお金をかけろと心から叫びたい。
 中学生になると、勉強も部活も友人も学校の中の狭い世界で完結し、学校の外の人や価値観に触れる機会が少ないが、ネットにはきらびやかな世界、一方で殺伐とした世界や闇も溢れている。子どもたちが闇に吸い込まれないように周りにいる大人たちは守らないといけない。子が育つ地域は豊かで温かい場であってほしいし、地域にはいろんな人が住んでおり、多様性が生かせるような地域社会を望む。
 コロナの休校で市政や教育委員会が一気に身近になった。市政や教育現場などで圧倒的にコミュニケーションが足りないと感じた。望む未来に向かうために、市職員―向日市民、先生―保護者という固定した立場ではなく、一人の「市民」として対等な関係で対話ができる場が必要だと思う。
 市民目線に立った市独自の動きができるか、市民はコロナ前よりも厳しい目でチェックしていると思う。市民の側には文句を言って終わりではなく建設的な意見や動きが求められている。いつだって市民の力が試されているのだろう。私も身近で小さな場で、できる範囲のことを楽しくやっていきたいと思う。 (by エルソル)

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