2023年10月11日
向日市議会 明日の向日
杉谷伸夫  林リエ

2024年(令和6年)度予算要望書

■福祉なんでも相談事業を実施すること

 

 生活上の困難に直面し、孤立している市民が増えています。そんな市民を支援するのは市役所の大切な仕事ですが、市民にとっては様々な問題があるので、「市役所のどこに行けば良いか」わかりません。

 そんな市民の皆さんが、暮らしの様々な問題をなんでも相談できる窓口を設け、専門の相談員が話を聞き、問題を整理し、一緒に解決方法を探すのが「福祉なんでも相談」です。その方の抱える課題に応じて、必要な担当部署や外部機関と連携します。

 市役所の縦割りの部署を中心にした考え方から、課題を抱える市民を中心にした考え方へ転換するものです。各地の自治体で進められていますが、「断らない相談支援」「つながり続ける支援」として、国が進める「重層的支援」につながるものだと考えます。

 この取り組みを通して、福祉専門職の育成を図り、福祉行政の水準の向上を図って頂けることを期待し、本事業の検討を要望します。

 

 

■水道料金・下水道料金について、少量使用者に極めて不利な料金体系を是正すること(当面京都市並みの水準にすること)

 

 低年金・無年金の高齢単身者などにとって、水道料金は家計支出の大きな部分を占めています(ゆえに、新型コロナ対策での水道・下水道の基本料金減免の実施は、大変歓迎されました)。

 向日市の水道料金は、使用量が多いほど単価が高くなる料金逓増制となっており、使用量を抑制するインセンティブがあります。しかしごく少量使用者にとっては、基本料金が高いために、極めて割高な料金となっています(表参照)。

 上下水道料金の考え方について、需要家費及び固定費の全額を準備料金とし、変動費を水量料金とする方式は、基本料金が著しく高額となり料金制度そのものとしても問題があるとされ、水道事業者が実態に即して設定することが望ましいとされていますので、見直しの余地は大きいと考えます。

 ぜひ少量使用者に極めて不利な料金体系の是正にむけて、調査・検討を進めて頂くよう要望します。

 方法としては、基本料金を使用水量10㎥(2ケ月)込みの料金とし、現行料金より500円(13mm)~1,000円(20mm)程度引き下げることを要望します(それに伴い、全体の使用料金の見直しが必要となります)。

 

 

■ゼロカーボンシティ宣言を加速させるために気候危機の現状を可視化するため、クライメートクロックを市内に設置すること

 

2050年にはゼロカーボンシティ達成をめざす向日市において、市民への啓発活動、自分事として取り組むきっかけを提供することが大切だと考えます。

その為に、現在国内でも数か所しかないクライメートクロック(気候時計)を市民が目にする場所に設置してはいかがでしょうか?市としても最先端の地球温暖化対策の為にラボを設置する方向性とのことであり、京都では第一号なので良いと考えます。

 

 

競輪場の再整備に際し、市民誰もが集える屋内施設の設置を求めること

 

向日市には年齢に関わらず誰もが自由に集える屋内施設がありません。向日市は小学校の敷地内に学童があるが故、児童館がありません。自主勉強をする場所がなく中学生以上のこども達が大変困っている現状があります。また大人もリモートワークが増える中で、自宅以外の場所で仕事ができたらとの声もあります。

先日の京都府主催の検討会で向日町会館建て替え案も含まれていました。折角の建て替えに対し、この様な市民が使える場所ができることで、競輪場への理解も深まり、市民が喜んで頂けると思います。

先日視察に行きました和歌山市も明石市も、図書館の自習室に夕方、土日は学生が列をなして場所取りをするそうです。また市外からも自習室を利用するために通ってくるという学生もいました。この様に自習室確保は本市に必要だと考えます。

 

 

コンポストを用いた循環サイクルの取組みを始めること

 

2050年ゼロ・カーボン宣言を加速させるための取組としてコンポストを用いた取り組みを導入していただきたい。

ゼロカーボンを実現するためには、市民が自分事として自分に出来ることから身近に感じ取り組むことが大切です。コンポストは誰でも家からできるSDGsです。

各家庭から出る生ごみはその89割が水分です。この水分を焼却場で燃やすための燃料=税金、そして大量のCO2を排出しているのが現状です。

現在、コンポストに助成をされていますが、よりこの取り組みを加速させるためには、小学校においてコンポストを導入し、こども達への教育を通じて広がることを期待します。

まず6つの小学校にコンポストを設置→こども達の給食の食べ残しの可視化→学校校内にて堆肥を作る→学校の畑や作物を育てる堆肥として利用→給食のお野菜を作ってくださる農家さんへも提供→この循環からまず初めてはいかがでしょうか? (添付資料参照)

向日市長
 安田 守様