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 杉谷ひろば 2022年 8月号 No.137
  安倍元首相の国葬に反対!


 岸田内閣は7月22日、安倍元首相の国葬を行うことを閣議決定しましたが、私は強く反対します。
 国葬とは、国のために貢献した人物の葬儀を国の儀式として国費で行うという趣旨でしょうが、法的な根拠も無く、政治的に利用する意図は明らかです。特に安倍元首相は、憲法解釈の一方的変更など立憲主義の無視、長年にわたる「官邸支配」による「忖度行政」の蔓延、アベノミクスによる超格差社会など、「民主主義を壊し日本社会を堕落させた人物」として、私をはじめ多くの人々の強い批判があります。こうした声を無視し、国葬として国費を使って国民に弔意を強要することは、社会の分断を深めるだけです。
 法的根拠もなく、過去半世紀前例のないことを、国民の代表である国会審議も経ずに実施する姿勢です。これが岸田首相の言う「民主主義を守る」なのでしょうか。(7月31日・杉谷伸夫)

今号のコンテンツ

◆安倍元首相の国葬に反対!
◆日本電産開発土地格安課税問題-監査結果は8月下旬の予定
◆催し等のご案内
◆向日市議会の予定
◆なぜ国葬? 弔意の強制はダメ
・安倍元首相の「素晴らしい功績」
・「朝日川柳」より
◆マスメディアも批判
・前川喜平さんの批判
◆小中学校・公共施設の建て替えは、ゼロカーボン仕様で!
◆まちのうごき
・ぐるっとむこうバス、来年度も継続
・市民生活への支援策
◆安倍元首相の死
◆杉谷伸夫の活動報告
・安倍元首相の国葬の閣議決定に抗議!
・新型コロナ対策、個人情報保護条例で、京都府へ申し入れ

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日本電産開発土地格安課税問題-監査結果は8月下旬の予定

 JR向日町駅東側に日本電産(株)が第二本社ビル建設を進めている敷地に対し、向日市はいまだに農地として桁違いに安い課税をしていることは違法だと、6月に住民監査請求をしました。7月19日には向日市監査委員に対する意見陳述で、「市民が注目している。向日市には市民が納得できる説明をする責任がある」と意見を述べました。
 監査結果は8月下旬までに出され、結果によっては住民訴訟をおこないます。9月10日(土)に報告会をします。右欄「催し案内」参照(杉谷)

◆催し等のご案内

8/20(土)「市民参加でまちをつくる会」
10時~12時・向日町会館2階(競輪場入口左隣)

9/10(土)「日本電産土地課税問題・住民監査請求の報告会」
10時~12時・向日町会館2階(競輪場入口左隣)

※オンライン参加希望の方は事前に連絡下さい。

◆向日市議会の予定

8月3日・臨時議会を開催(市民会館の映像音響設備・事務備品の購入の承認他)
8月29日・第3回定例会
(決算議会)開会の予定


なぜ国葬? 弔意の強制はダメ

 岸田内閣は、安倍晋三元首相を国葬することを閣議決定しましたが、私は断固反対です。
 国葬とする法的根拠は何もありません。岸田首相は、「安倍元首相の素晴らしいご功績」といいますがトンデモない(右欄参照)。長年にわたって握った権力で行政をゆがめ、憲法を破壊してきた人です。アベノミクスの結果、日本は主要国の中でで唯一経済成長できない国となり、国の借金は膨大に増えました。森友・加計・桜を見る会疑惑では、都合の悪いものは隠し、平気で118回も国会答弁で嘘をつきました。挙げればきりがありません。岸田首相は「民主主義を断固として守り抜く決意を示す」といいますが、安倍元首相こそが、長年にわたって日本の民主主義を蝕んで来た人です。その人を国葬にして讃えることで、批判を封じようとするものではないでしょうか。
 葬儀は死者を悼み弔う儀式です。安倍元首相の死を心から悲しむ方々で葬儀をなさるのが本来の姿です。閣議決定を撤回し、国葬を中止することを求めます。

◆安倍元首相の「素晴らしい功績」

●旧統一教会を公然と支援。最大限の賛辞を送り、統一教会の「社会的信頼」向上に大きく貢献
●アベノミクスで日本からも超大富豪を輩出。労働者平均収入は世界で唯一低下する稀少な国に
●地球儀を俯瞰する外交で、プーチン大統領と「君と僕は同じ未来を見ている」強固な関係を構築
●桜を見る会だけで国会虚偽答弁回数118回の日本記録を達成。ひょっとすると世界記録?

◆「朝日川柳」より

●忖度はどこまで続くあの世まで
●疑惑あった人が国葬そんな国
●国葬って国がおしまいっていうことか

◆マスメディアも批判

朝日新聞  「国葬に疑問と懸念」
 安倍元首相の業績には賛否両論がある。極めて異例の「国葬」という形式が、かえって社会の溝を広げ政治指導者に対する冷静な評価を妨げないか。

毎日新聞  「なぜ国会説明しないのか」
 国葬に法的根拠がないにもかかわらず、国会に諮ることなく政府の独断で決めた。日本の民主主義の基盤は、国民の代表で構成する国会である。

東京新聞  「国民の分断を懸念する」
 国民の分断がさらに深まらないか懸念する。安倍政権には評価の一方、根強い批判がある。全額を税金で賄う国葬への反対意見が出るのは当然だ。

琉球新報  「内心の自由に抵触する」
 憲法が保障する内心の自由に抵触する国葬には反対する。国会で説明もせずに公費が使われていいのだろうか。安倍元首相は民主主義を空洞化させた。安全保障関連法などで強行採決を重ね、森友・加計問題、桜を見る会問題では数々の疑惑に口を閉ざしたままだった。

北海道新聞  「幅広い理解得られるか」
 非業の死を殊更に強調して、国を挙げて功績ばかりを称賛するような葬儀に、国民の幅広い理解が得られているだろうか。

河北新報  「恣意的な運用がまかり通る恐れ」
 根拠となる法令がない中、慣例にもよらない異例の扱いだ。その時々の政権が政治家の業績を評価するとなれば、恣意的な運用がまかり通る恐れがある。

●前川喜平さんの批判
 葬儀は弔いの儀式であり、弔いとは死者を悲しみ悼むこと。国が葬儀をするということは、国民こぞって悲しめと要求することだ。それは国が人の心に押し入り、人の心を動員することだ。僕は自分の心を動員されたくない。だから国葬には反対だ。憲法を破壊し、日本の立憲主義を堕落させた人だからだ。

◆小中学校・公共施設の建て替えは、ゼロカーボン仕様で!

 7月26日、尼崎市で催された近畿市民派議員学習交流会で「公共施設のゼロカーボン(炭素排出実質ゼロ)化」について学習してきました。公共施設、特に小中学校の老朽化による建て替え・改修がこれから直面する大きな課題ですが、ここで紹介された事例が、たいへん参考になりました。

 国は、2030年に温室効果ガス排出量の46%削減(2013年比)を目標にしていますが、脱炭素の地域社会づくりの大きなカギとなるのは、高断熱建築+再生可能エネルギーによる「ゼロエネルギービル・住宅」です。特に建物断熱の分野は日本は世界から大きく遅れています。向日市は市役所新庁舎ですでに一部採用していますが、更に公共施設から率先して進めることが必要です。

子どもの学力向上を目的に、ゼロカーボンの学校を建設

 ドイツのある地方都市では、児童数550人の小学校を、建物断熱+高断熱サッシ・トリプルガラス+太陽光発電・ペレットボイラー+熱交換換気等により、ゼロカーボン仕様で建設しました。目的は冬温かく、夏涼しく、湿度も一定で子どもたちが学習に集中できる快適な環境をつくることだとのこと。その結果、建設費は通常の10%増でしたが、エネルギーコストを66%削減し、50年後までのトータルコストは21%削減の見込みです。
 省エネ・脱炭素はガマンして実現するのでなく、快適な環境作りが脱炭素につながる見本です。
 小中学校は、今後次々と老朽化による建て替え・改修が行われることになります。子どもたちに快適な学習環境を作り、トータルコストを抑え、温暖化を抑止できる、一石三鳥の学校施設の「ゼロカーボン化」の調査を進め、ぜひ向日市の施策として推進してもらいたいと思います。

◆まちのうごき

●ぐるっとむこうバス、来年度も継続

 7月13日、今年度第1回目の地域公共交通会議が開かれ、以下のことが確認されました。

・来年度も運行を継続する。5月に行ったルート変更の評価をおこなう。
・夏休み期間中(~8/25)の利用促進事業
①「バス・エコファミリー」(阪急バス、ぐるっとむこうバス):バスを降りる時に「エコファミリー」と言えば、大人1人に対し小学生2人まで運賃無料
②「50周年!エコキッズ!」(ぐるっとむこうバス):小学生は降車時に「50周年」と言えば運賃無料
③「50周年!乗ってつなごう!」(ぐるっとむこうバス):8月8日~8月19日までは、大人も降車時に「50周年」と言えば運賃無料

●市民生活への支援策

・向日市おうえん割引クーポン(1人5千円)全世帯に7月に郵送。期限は10月末まで。

・子育て世帯生活支援特別給付金
児童扶養手当受給者、住民税均等割が非課税の子育て父母等。児童1人当たり5万円給付。
 ※条件により申請が必要な場合があります。

・生活困窮者への緊急小口資金(20万円)・総合支援資金(15~20万円×最長3ケ月)が延長

・未就学児全員に図書カード配布:京都府から1人5千円分。申請要(対象世帯に申請書送付)。

●市民温水プールの今後について

 6月に行われた市民アンケート結果は、8月に公表される見込みです(※8月2日に公表されました)。
⇒ 『市民温水プールに関するアンケート調査について』
 それをふまえ8月29日開会予定の向日市議会で、市の考えをただします。

◆安倍元首相の死

 7月8日11時半、奈良西大寺の路上で安倍元首相は銃弾に倒れた。それは即心肺停止に至るものであったようだ。私は驚いたけれど、やっぱりという気もした。すぐ思いだされたのは赤木俊夫さんのことだった。
 真面目に国のために働いていた名もない地方公務員の赤木さんは、真実を忠実に書いた記録を上司から改ざんすることを強要された。いやいやながら書き直したことを恥じて悩み、うつ病を発症し、自ら命を絶ったのだ。このような人の死があったこと、苦しんだ地方公務員の死など、安倍さんにとっては虫けらの死のようなものだったのだろうか。
 2015年、イスラム過激派によって殺されたジャーナリスト後藤さんの死も忘れない。あの時、各国は捕まったジャーナリストをトルコを通じて助けていたのに、日本はヨルダンのようにイスラム過激派と敵対関係にある国に頼んだから助けられなかったのだ。マスコミも取り上げないが、命をかけて記事を書いていた人の死は忘れたくないと思う。
 西大寺に置かれた献花第には数日行列ができ、1、2時間待って献花する人が絶えなかったようだが、私は安倍さんの死で、森友・加計・桜問題全て解決されないまま、闇に葬られてしまうことに、やりきれなさを感じてしまう。8年半の首相の間、地球を4回半回ったと言うほど外交に力を入れたからか、海外からも悼む声が寄せられたらしいが、私は安倍さんによって日本は平和の国から軍国の国になったと思う。まず教育基本法の改定、国家秘密法制定、安保法制の成立と軍国国家へと近づけた。しかし一番やりたかった改憲の目標は果たせなかったから、首相を引いてもまだ派閥の長にとどまっていたのだろう。それに私たちが戦後一番大切にしなくてはならない主権在民を変え、天皇を元首にしたい野望もあったという。
 1960年安保世代の私は、安倍さんの祖父、岸信介の名も忘れられない。彼は戦犯だったのに運良く首相になった人だ。安倍さんの叔父の佐藤栄作と続いた長州政治も、一区切りしてほしいと切に思う。 (7月19日)

◆杉谷伸夫の活動報告

7月22日
 安倍元首相の国葬の閣議決定に抗議!-自民党京都府連に申入れ


 岸田首相が国葬を閣議決定した7月22日、自民党京都府連事務所に出向き、市民団体の皆さんと抗議要請文を提出しました。

7月28日
 新型コロナ対策、個人情報保護条例で、京都府へ申し入れ


●新型コロナ対策
 第7波の急拡大で、検査を受けることすら難しくなっています。陽性者数は連日最高を更新し、陽性率は9割前後。検査の全数を把握できていない状況です。検査・医療体制の拡充、公的病院と保健所体制の拡充・強化を要請しました。

●個人情報保護条例の改正
 昨年のデジタル関連法の成立で、改正個人情報保護法の2023年4月施行に伴い、全国すべての自治体で個人情報保護条例を廃止し、新たに改正法に沿った条例案づくりが進められています。京都府でも向日市でも、この12月に議会にはかられる予定です。私たち市民の個人情報の利活用に重点が置かれ、保護が後退すること、しかも条例案が市民に知らされないまま策定されることの無いよう、パブリックコメントを求めました。また第3者機関である個人情報保護審議会の役割の重要性を訴え、今後も機能を継続するよう求めました。

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