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 杉谷ひろば 2022年 11月号 No.140
  向日市が、ゼロカーボンシティを宣言


 10月1日、向日市は気候非常事態を宣言するとともに、ゼロカーボンシティ宣言を行いました。宣言は次のように述べています。
 「これから50年後、100年後も将来にわたって向日市が持続可能なまちとして発展していくためにも、気候非常事態を宣言するとともに、市民・事業者・行政の『オール向日市』で2050年までに二酸化炭素排出実質ゼロ(ゼロカーボン)を目指すことをここに宣言します。」
 大切なことは、その実現のために行動することです。ちょうど向日市では、地球温暖化対策実行計画を柱とした「第3次向日市環境基本計画」がほぼ完成しました。温暖化対策は、行政が積極的な対策を打ち出すことが必要ですが、私たち市民一人ひとりが当事者意識を持って取り組み、必ず達成しなければならないと思います。 (10月31日 杉谷伸夫)


◆向日市に予算要望書を提出

 10月11日、向日市長あてに「2023度予算要望書」を提出しました。これまで市民の皆さんからお聞きしてきたご意見や、私が重視して取り上げてきた事項の中から、来年度の向日市の事業に反映してもらいたいものをまとめたものです。今後、この要望内容をもとに議会で取り上げ、進捗があれば皆さんに報告してゆきます。
 ぜひご一読頂き、ご意見をお聞かせください。


◆11月の催し

■11/12(土)「市民参加でまちをつくる会」
10時~12時・寺戸公民館 料理実習室

■11/26(土)介護保険改悪で介護はどうなる
14時~16時・向日町会館(競輪場正門左隣)

■11/30(水)スピーキングツアー京都集会
 沖縄・辺野古は今 18:30京都教育文化センター

■12/1(木)住民訴訟・第1回裁判(13:10京都地裁)


◆介護保険 過去最大の大改悪

「介護保険サービス」は、高齢になって介護や支援が必要となったとき、「要介護度」に応じて、公的な介護サービスを一定の自己負担(原則1割)で受けられるものです。知ってはいても、実際にどうなっているのか、どのように利用するのかは、経験しないとよくわかりませんね。
 しかし今、制度始まって以来の「大改悪」が、検討され、来年の国会で法改悪が計画されているのです。その主な内容は、以下の通りです。

1 利用者負担が2倍に!

 利用者負担(利用料)を、現在の原則1割から原則2割に倍増するというのです。
 要介護度によって利用上限が違いますが、例えば最も人数が多い要介護1の場合、月額16,765円⇒33,530円に、要介護5だと36,217円⇒72,434円にもなります(世帯の所得に応じて負担上限有り)。
 現状でも経済的負担からサービスの利用控えが起きているのに、2倍になれば利用したくても利用できない人が続出するでしょう。

2 要介護1・2が保険給付から外れる

 7年前に、要介護より軽度である要支援1・2を対象に実施されましたが、今度は要介護1・2にまで対象を広げようとしています。目的は財政負担の削減であることは明らかです。
 要介護1・2は「軽度」と位置づけ、通所介護・訪問介護は保険給付から外し、市町村の総合事業に移管されます。掃除や料理などの生活支援は、資格のあるヘルパーでなく、研修を受けたボランティアなどの素人に頼り、報酬単価を引き下げるのです。しかし要介護1・2は決して軽度ではありません。認知症の人も多く、専門的なケアが必要です。少し研修を受けただけの素人では難しく、適切な支援を受けられない恐れがあります。

3 ケアプランが有料に!

 介護保険サービスを利用するには、最初に「どのようなサービスを受けるか」の計画を、ケアマネージャーが利用者と相談してケアプランを作成します。現在は無料ですが、これにも利用者負担を求めるというのです。最初の相談から有料になるので、介護を必要とする人が利用を控え、重度化してしまうのではないかと心配されます。

4 検討されている他の給付抑制、負担増

①現在40歳以上の被保険者(保険料を払う人)の年齢を下げて、多くの人から保険料を徴収する。
②現在無料である特別養護老人ホーム等での大部屋の部屋代などを有料化する。
①福祉用具の購入制を導入。福祉用具は利用者の状態に適した用具の貸与が原則ですが、購入すれば合わない物を使い続けることになるかも。
④補足給付(介護施設入所者の食費等の減免)対象者を減らすため預貯金保有限度額を切り下げる。

大改悪を止めよう!

 早ければ年内に改定案が示され、来年の通常国会で成立が狙われています。保険料を払い続けても、いざ利用しようとしたら利用料が高すぎて利用できない、なんてことになりかねません。大改悪を市民の力で絶対止めましょう。

■介護保険制度の改悪に反対する署名
※締め切り:11月30日(水)
※オンライン署名もどうぞ

■「介護保険の大改悪で 介護はどうなる?」
介護保険のしくみを知り、介護に関わる方の声を聞きます。
●11月26日(土)14時~16時
●向日町会館(競輪場正面ゲート左隣)
※参加費:100円


◆不登校が激増-学校に行かない子と親の支援体制を

10年前と比べ、小学校は4倍、中学校は2倍

 10月27日に文科省が発表した全国調査の結果で、不登校の小中学生が昨年度激増していることがわかりました。年30日以上不登校の子どもは、小学校は1.3%、中学校は5.0%です。10年近く前から不登校は激増しており、小学校では約4倍に、中学校では約2倍になっています。向日市でも同様の傾向です。
 いっぽう、不登校の子どものうち、学校内外で相談・指導を受けた子どもの割合は、年々低下しています。
 不登校の理由は様々で、具体的な特定の理由がわからない場合が半数を占めています。不登校が問題なのではありません。でも学校に行けない子は、多くの場合こころに負い目を感じたり、必要な学力がつけられなかったりするマイナス面が心配され、子ども自身も親も不安が大きいのが現実です。子と親への適切な支援が必要ですが、学校の教員は忙しすぎるし、こうした支援の専門家でもありません。教育行政として、相談・支援専門の人員体制の充実に力を入れるべきです。

◆市民の声から「就学援助利用できました」

●向日市おうえん割引クーポン
 すべての市民に1人当たり5000円分の割引クーポン券を送付。現在実施しているクーポンと同じ内容で、12月中旬から使用できる見込みです。
※使用率見込み65%と使いにくい仕組みを見直さずに実施することに対し私は反対しました。
●子育て応援臨時特別給付金
 0歳~15歳のすべての子ども1人当たり1万円を給付します。10月中に給付される見込み。向日市独自の事業です。

●ゆめパレア(健康増進施設)の指定管理者
 来年早期に再開予定のゆめパレア(健康増進施設)の指定管理者が、市民体育館と同じ向日市スポーツ文化協会に決まりました。


◆民営化を考える

 10月22日、「公共の変質にどう立ち向かうか」(尾林芳匡さん)の講演会に参加しました。
 この20年来、「民間でできることは民間で」のかけ声の下で、公共の仕事が次々に民営化されてきました。しかし「公」が責任を持つべき分野まで民営化された効果を検証した結果、見直す動きが世界で起きています。その一例が「水道の再公営化」です。しかし日本では、逆に水道の「広域化・民営化」を国が押し進めています。
 京都府は、来年4月までに新しい京都府全体の水道事業計画と「京都府営水道ビジョン」をまとめる予定ですが、市町村の計画や意向にかかわりなく「水道事業の広域化」のプランを示しています。向日市に対しても、身近な地下水を放棄し、全量を桂川の水を京都府から買う計画案が示されています。年内にも計画案が公表され、パブコメが行われる見込みです。(杉谷)

◆10月に思う

 10月3日より、やっと臨時国会が開かれた。代表質問に対する岸田首相の答弁には、イライラさせられてしまう。旧統一教会、円安による物価値上げ、ウクライナ、北朝鮮、国葬と山のように問題があるのに、どれも具体性に欠け、この首相は聞く力だけで答えを出せない人だと思ってしまう。一週間明け、予算委員会が開かれ、厳しい質問を浴びて旧統一教会への調査を指示するとしたが、調査結果の時期まではっきり明言しなかった。
 9月27日、市民の大反対の中で安倍さんの国葬が行われた。一週間前にイギリスでエリザベス女王の国葬があったから、安倍さんの国葬は寂びたものになった。しかし恐れ入ったのは、右派の人々にとっては安倍さんが、天が遣わした救世主だと言われていることだ。一発の銃弾で心肺停止になったことで、まるで神みたいに崇めていることにびっくりし、うんざりした。「森・加計・桜」でのたくさんの虚言を説明しないまま、多くの右寄り政策を着々と実行し、ただ運が強く8年半続けたということなのに。
 この安倍さんの死で、旧統一教会の悪徳存在が明らかに出たことは大きかった。今日本が直面している選択的夫婦別姓、LGBTQなどに反対しているは宗教団体はたくさんあるという。私は日本に戸籍と天皇制がある限り、ジェンダーフリーは難しいと思う。それに日本の政治を動かしている人々の多くが、2代目、3代目の世襲であることも、変革できない原因である。
 驚いたことは、この時期に岸田首相は長男を政務担当の秘書官にしたことだ。支持率が低下する一方なのがわからないのだろうか。これから3年も岸田政権が続くと思えない。次の国政選挙では、自民党が一方的に勝利しないためにも、野党は頑張らねばと思う。小異を捨てて協力しなければ、政治は動かない。1993年、2009年と政権は自民党から離れたのだ。77年前に、日本敗戦で心に刻んだ「軍隊では国民は守られない」ことを念じ、憲法九条の精神を忘れてはならないと思う。(10月20日)


◆止めよう!カジノ・戦争・改憲・原発 「団結まつり」に参加

 毎年この時期に大阪で開かれる「団結まつり」に、今年も参加してきました。沖縄からは、土木技術者の奥間政則さんが参加。奧間さんは、辺野古をはじめ沖縄の島々に米軍や自衛隊の基地が次々に建設され、軍事要塞化が進んでいる実態を、ドローンで監視し、告発する活動をしています。奥間さんがこうした活動に立ち上がったのは、基地問題やハンセン病患者への人権侵害を目の当たりにし、「国策」というものがいかに弱者に冷たいかを知ったからだ、との思いをお聞きしました。
 向日市からの参加者で、約60人の市民の連帯のメッセージを載せた「檄布」を舞台で披露しながら、向日市で開催した沖縄写真展や、ジェンダー平等の取り組みなどをアピールしました。その後、奥間さんに手渡しました。沖縄へのカンパには2万5千円の協力がありました。ありがとうございました。 (杉谷)

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