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 杉谷ひろば 2023年 6月号 No.147
向日市補正予算案・ゼロカーボン推進
太陽光パネル・蓄電池の補助拡充


 5月29日、向日市議会・第2回定例会が開会し、補正予算などが提案されました。4月の市長選後のため、政策的な事業が計上され、大型補正予算案となっています。
 特徴は、ゼロカーボン推進のための積極的な事業予算が組まれていることです。国の「地域脱炭素移行・再エネ推進交付金」を活用し、これに向日市独自の予算を上積みして、市民・事業所が太陽光パネル・蓄電池設備を設置する際の補助金が、従来より大幅に拡充されます。これは、私が求めていたものでもあり、大いに評価します。

 子ども・子育て支援は、追加予算わずか
 
一方、本市の最優先課題であるはずの「子ども・子育て支援」の追加予算はごくわずかであり、残念です。この点については一般質問で取り上げ、市長に考えをただします。(5月31日・杉谷伸夫)


■催し等の案内

★6月9日(金) 午後 (3面参照)
杉谷伸夫議員の議会一般質問
★6月11日(日) 10時~11時
西向日駅前事務所びらき

■G7広島サミット-戦争継続へ結束を強調

 G7広島サミットは、直面するウクライナ戦争をいかに早期に終結させるか智恵を結集する場ではなく、戦争継続に向けたG7の「結束」を強調する場となってしまいました。戦争当事国であるウクライナのゼレンスキー大統領を招致し、各国が武器支援を約束したことはその象徴です。
 また「核軍縮に関するG7首脳広島ビジョン」は、核兵器禁止条約を完全に無視するばかりか、「核兵器は・・・、防衛目的のために役割を果たし、侵略を抑止し」と述べ、核抑止力を正当化したのです。唯一の戦争被爆国・日本で開催し、被爆地ヒロシマの名でこうした宣言を発したことに、心の底から怒りがこみ上げます。戦争の即時停戦を求め、あらゆる軍事支援に反対します。


■向日市議会6月定例会;大型補正予算案の注目点

市民生活支援の主なもの

●ゼロカーボン推進
・国の「地域脱炭素移行・再エネ推進交付金(重点対策加速化事業)」を活用し個人・事業所の太陽光パネル・蓄電池設置への補助
・公共施設照明のLED化等
・公用車のEV化
●上下水道の基本料金減免(2ヶ月分)
●住民税非課税世帯等に対する臨時特別給付金
(1世帯当たり3万円)

道路・公共施設等整備等の主なもの

●幹線市道や生活道路の整備
●都市計画道路整備:牛ヶ瀬馬場線、御陵山崎線
●竹の径整備
●第2向陽小学校改築へ調査・基本構想策定
●寺戸公民館改築の基本設計
●福祉会館・図書館・文化資料館の外壁補修等

その他主なもの

●避難行動要支援者システム導入
●留守家庭児童会ICTシステム導入

■ゼロカーボン推進:市民への補助金

①個人宅向け太陽光発電設備設置補助金
 補助額:7万円/kW
②個人宅向け蓄電設備設置補助金
 上記①の太陽光発電設備と同時に蓄電池を設置される方を対象とした補助
 補助額:5万円/kWh
③事業所向け太陽光発電設備設置補助金
 補助額:5万円/kW
④家庭用燃料電池設置補助金
 補助率:1/2(最大20万円)


■こども基本法が施行

 こどもの権利条約の誕生から30年以上を経て、ようやくこどもの権利条約の精神に基づく「こども基本法」が成立し、今年4月に施行されました。すべてのこどもが自立した個人として成長できるよう子どもの権利を守る法律です。
 子ども家庭庁が発足し、大人中心になっていた国や社会の形を「こどもまんなか社会」に変えて行くことをめざします。

●子ども基本法の6つの基本理念

すべてのこどもが、
①ひとりの人間として人権を大切にされ、差別されない
②適切に養育され、愛され、保護され、社会保障を受け、教育を受ける
③意見を表明する機会、社会的活動に参画する機会が確保される
④意見を尊重され、その最善の利益が優先して考慮される
⑤保護者(困難な時は国)によって、心身ともに健やかに育てられる
⑥国は、こどもを育てることに、喜びを感じられる社会にする 


■6月市議会・杉谷伸夫議員の一般質問予定(6月9日午後)


(1)子育て支援:市長任期に実現をめざすものは

 子ども・子育て支援は、日本社会の最優先課題です。安田市長の選挙公約に、その具体的施策がほとんど無かったのは残念でした。

(1) 市長はこの4年間で、子どもに優しい向日市の実現をめざし、どのような子ども・子育て支援施策を行うつもりか、考えを聞きます。

(2) 泉房穂・元明石市長は、18才までの医療費無料化、第2子以降の保育料無料化、中学校の給食費無料化などを行い、「明石でできることは、全国どこでもできる」と述べましたが、向日市ではできないのでしょうか。

(3) この数年の懸案の課題の進捗を聞きます。
①実質的な待機児童(保留児童)ゼロの解消
 国基準の待機児はゼロとなったが、保育所入所の要件を満たし、入所を希望しながら入所できない保留児童は相当数います。
②そのための保育士確保策
 保育士奨学金制度の拡充、保育士の待遇改善、その他新たな施策は?
③公立保育所のサービス改善
 向日市の中学3年までの子どもで、温かいごはんを提供されないのは、公立保育所の子どもだけ。大至急解消が必要です。
④私立幼稚園への助成について

(2)子ども支援:子どもの居場所づくり

 4月1日から「子ども基本法」が施行されました。そして「こどもまんなか社会」実現にむけた基本方針の中で、「子どもの居場所づくり」の重要性が示されました。
 向日市でも、学校と家庭以外に「子どもが、安全で安心して過ごせる場所」が地域に少ないため、不登校や様々な事情を持つ子どもの居場所や、すべての子どもを対象としたフリースペースなどが、市民の手によって開設・運営されはじめています。
 真剣に取り組む市民と行政が協力・連携することで、向日市においても地域における子どもたちの居場所づくりが大きく進むとことを願います。
 そこで、向日市における子どもの居場所について、向日市は現状をどう見ており、今後の取り組み、特に市民との連携・協力について聞きます。 

(3)事業系ごみ:事業系ごみの収集運搬について

 以前より、向日市内外の事業者から「向日市には一般廃棄物収集運搬の許可業者がなぜ2社しか無いのか」「2社しかないので、収集運搬料金が果たして適正なのか疑問がある」という声を聞いています。そこで、以下について本市の見解を聞きます。
①2社では選択の余地が無い。乙訓以外の京都府南部の他市では数十社あるのに、なぜ向日市では許可業者が極端に少ないのか?
②収集運搬料金が適正であることは、どのようにして担保されているのか。
③現在向日市は一般廃棄物収集運搬業許可の新規申請を受付けているか?またその要件は?


■5月3日に思う

 5月3日の憲法記念日。朝日新聞に掲載された意見広告に、米粒より小さい自分の名を確認した。 「大軍拡・改憲に反対します」という大見出しに。憲法9条が風前の灯と言われるが、まだまだ戦争させない未来を願い、強く頑張りたいと思う。
 今年も5月3日は「憲法を勝手に変えさせない会」の集会に参加した。今年のテーマは報道の自由と政治。講師は新聞「うずみ火」代表のフリージャーナリストの矢野宏さん。今国会で問題になっている放送・報道の自由と政治の問題を熱く語られた。昨年7月、安倍晋三氏が山上の一発でやられたことによって、自民党と統一協会の密接な関係が私たちの目に明らかになった。しかしマスメディアでは、もっと以前からわかっていたのではと聞いたら、1995年のサリン事件から、統一協会の追及が曖昧になっていたという。祖父の岸信介の勝共連合から安倍晋三への強力な路線がクローズアップされたが、山上の一発は他の誰も傷つけず、安倍晋三氏だけですんだのは良かったとつくづく思う。今年で36年になる朝日新聞阪神支局銃撃事件の犯人が捕まらないのも、勝共連合と関わりがあるようで、犯人を出せない何かがあるようだと言われた。
 日本国憲法は、主人公は私たちという主権在民、戦争放棄、軍隊を持たない、交戦権も認めないという平和主義、基本的人権の保障を原則としている。第21条は、言論の自由・通信の秘密保持を定めている。しかし現実は、集会や展示内容によって会場を貸さなかったり、図書館の蔵書に問題があると言って撤去したり、集会・言論・出版・表現の自由が犯されるという事態が起きている。日本は戦前のような不自由な国家になってきていることは、放送・報道においても生じている。講師の矢野宏さんは、2005年に新聞「うずみ火」を創刊して以来、大阪を拠点にして反戦平和・反差別・反貧困を中心に、日本・世界に起きていることも取り上げている人である。大新聞の記者でなくても、地方から、現場からの問題を提起している人に、心から希望を託したいと思う。これからの活躍も期待したいものだ。 (5月20日)


■5/21 西谷文和さん講演会

●ウクライナ訪問報告「早くこの戦争を止めさせること」

 5月21日、市民会館で「憲法いかし、いのちを守るつどい」を開催し、向陽高校卒業のフリージャーナリスト・西谷文和さんの講演「ウクライナ・アフガン戦争と憲法9条~中村哲に学ぶ戦争を終わらせ方」を聞きました。
 西谷文和さんは5月5日からウクライナを訪問し18日に帰国してすぐの講演でした。ポーランドからウクライナに入り、首都キーウを訪問した後、東部の都市ハルキウから更にロシア国境までわずか10キロの地域まで取材。破壊され尽くした町に人は居ず、飼い主の無い犬が徘徊し、弾丸の破片や地雷注意の看板があちこちにあります。
 西谷さん「この戦争を早く止めないといけない。戦争になったらどうするかでなく、戦争を起こさせないことが一番大事。それが政治家の責任だ。」

● 参加者の感想 ●

「ウクライナ現地の撮りたて映像とレポートを聞くことができ、大変有意義な時間でした。」
「ウクライナの現状は、多くの市民の犠牲を生み、直ちに停戦するしかないと思いました。日本政府が、停戦のために何もしようとしないことが悲しい。」
「知らないことが多く、知ることの大切さを感じた。」


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