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 2025年第1回定例会(3月議会)の報告

<議会最終日・本会議(3月21日)の報告>

 今回の予算議会は、新年度予算に対して7人の議員が討論した他、市民の請願・議員による意見書を巡り、めずらしく多数の質疑・意見が飛び交いました。

●新年度予算を賛成多数で可決。会派「明日の向日」の杉谷・林は、賛成しました。

 ⇒ 杉谷伸夫の賛成討論全文はこちら

●市民の請願の採決結果
・北陸新幹線の小浜・京都ルートは撤回すべきであるとの決議を求める請願:不採択

●意見書の採決結果
・学校給食の無償化を求める意見書:可決(全会一致)
・高額療養費制度の負担上限額引き上げについて凍結を求める意見書:可決
・金沢・富山への特急サンダーバード、雷鳥乗り入れの復活を求める意見書:可決
・北陸新幹線延伸計画の中止を求める意見書:否決

★すべての議案等の採決結果は、こちら(外部リンク)

 新年度予算に対する賛成討論・全文
  明日の向日の杉谷伸夫です。「議案第1号 令和7年度向日市一般会計予算」に対する賛成討論をおこないます。

 討論に入るまえに、ひと言述べたいことがあります。
 3月18日から、パレスチナ・ガザ地区に対して、イスラエルが大規模空爆と地上侵攻を再開しました。停戦から和平への動きを打ち壊し、大規模な人道危機を拡大する国際法違反の暴挙に対し、平和を願う世界の人々とともに、私も強く抗議の意志を表明します。

 さて、討論に入ります。
 これまで、自治体行政の最も大切な役割である市民生活を支える事業の強化、とりわけ子育て支援策の強化と、大規模災害への備えなどを強く求めてきました。令和7年度予算では、期待していたほどには踏み込んだ施策は盛り込まれなかったものの、直面する課題解決にむけて様々な施策が予算化されています。
 ハード面でのまちづくりが、今大きく動き出しています。新しいまちづくりに期待がある一方で、JR向日町駅東口のタワーマンションの建設や、京都府が進めようとしているアリーナ建設などでは、懸念される大きな課題もあります。これらの課題に対して、市長が今後市民の声に誠実に向き合っていただくことを求めながら、令和7年度予算に対しては総合的に判断して賛成します。
 以下、具体的な事業予算について、同じ会派の林議員の討論と重ならない範囲で意見を述べます。

●市民生活への支援
 まず、激しい物価高騰で厳しい状況の置かれている市民生活を支援するため、国の臨時交付金を活用して、上下水道料金の基本料金の減免、小中学校給食費の上昇分の保護者負担軽減にすることに、おおいに賛成します。

●ゼロカーボン推進事業
 次にゼロカーボン推進事業については、同僚の林議員が詳しく述べましたが、昨年度と今年度に続き、行政が先頭にたってゼロカーボン社会をめざす事業を進めていることを評価します。
 行政の補助事業によって地域の脱炭素目標が達成されるというわけではありませんが、地域を挙げて進める機運を作ることが重要です。市民への宣伝周知はもちろん、住宅・建設業界にも宣伝周知し、普及浸透を図って頂くよう要望します。

●次に、公立保育所の環境改善、第2向陽小学校の建て替えの実施設計、第1留守家庭児童会の増築など、子育てとこどもたちへの支援に関する事業の推進を期待します。

 公立保育所のサービス・環境の改善をこれまで求めてきましたが、この数年少しづつ取組が進められてきました。これまでに登退園管理システムの導入、紙おむつの園処分、温かいご飯の提供などが実施されました。そして一昨年末の保護者会の議会請願採択を受け、公立保育所の多数の施設環境改善の課題に取り組んで頂きました。新年度予算では、第1保育所のエアコンが更新時期を迎えたとのことで、その工法の検討と設計が予算計上されています。もちろんこれは進めて頂く必要がありますが、一方で保護者会の最も中心的な要望事項は、第5、第6保育所の夏の酷暑対策でした。市が調査した結果、実効性のある対策を実施しようとすれば、保育室の構造、エアコン性能など根本的な対策が必要なため、躊躇されているようです。しかし、夏の酷暑は強まる一方であり、有効な対策が施されないままに何年も放置できません。こどもたちの良好な保育環境確保のために必要な施設・設備改善への投資は、ためらわないで実施して頂きたく要望します。

 また子育て支援医療費助成として、高校生の通院医療費の無償化は今回も見送られましたが、早急に実施して頂きたく改めて要望します。

次に、学校教育の条件整備についてです。
 国の臨時交付金を活用した小中学校給食費の上昇分の保護者負担軽減はけっこうなのですが、一時的な給食費補助でなく、恒久的な制度に、さらに無償化に進むべき時期です。学校給食の無償化は時代の要請です。国に制度化を求めることはもちろんですが、自治体からの無償化の流れに、本市も合流していただくよう求めます。

 学童保育の入所希望が急増し、この4月から5,6年生の受け入れが原則停止されます。周辺では5,6年生まで学童保育を利用できない市町が多い中で、向日市は早くから5,6年生も利用できましたが、想定を越える入所希望の増加があったようです。この事態に対し新年度予算で、様々な対応に努力頂いていることを評価します。そのうえで、やはりできるだけ早く学校内に、高学年のこどもたちも安心して過ごせる場の回復を図って頂くよう要望します。

市民のための施設整備についてです。
 新しい寺戸公民館、市民温水プールの整備事業に期待します。
 市民温水プールは休館から丸3年たちました。当初閉館・廃止が心配されましたが、存続を願う利用者市民の声で建替が決まり、これから実施設計が進められることになります。市民アンケートで最もプールの存続を願っていたのは子育て世代でした。しかしプールの存続を求めて熱心に取り組まれた方々の多くはご高齢の利用者でした。プールが完成して利用できるようになったとき、果たしてそのうちのどれだけの方々が再び利用して頂けるのだろうかと考えてしまいます。
 こうした長期の空白期間を作ってしまったことについて、我々議会も含め、改めて反省しなければならないと思います。
 新しい市民温水プールは、小中学校のプール授業にも使用することが基本方針ですが、市民プールとして、今までに利用されてきた方々の希望を尊重した設計として頂くよう求めます。

水道管路、下水道管路の劣化調査、補修、耐震化については、今市民の大きな関心になっています。この機会に計画の点検を行い、着実に実施を進めるようお願いします。

緑の保全についてです。
 策定を進めていた「第3次ふるさと向日市創生計画」の最終案が創生計画委員会で承認されたようです。計画の中に、「緑の保全」が新たに施策項目にあげられました。よかったと思います。放置竹林整備や公園整備など、積極的に進めて頂くことを期待します。

次に課題解決を図っていただきたい事業について、いくつか意見を述べます。

JR向日町駅東口開設事業についてです。
 新年度は、JR向日町駅の自由通路事業が大きく進み、年度内に駅西側から自由通路を通って橋上駅舎の改札を利用できる予定です。新しい橋上駅舎が、ようやく市民の前に姿を現わすのであり、楽しみです。次は西口駅前広場がどのようになるのか、構想を早めに示して頂きたいと思います。
 JR向日町駅東口の再開発ビルは、本格的な工事はさらに翌年度に始まりますが、この再開発ビルのタワーマンションについては、大きな問題があります。これまでに指摘してきたことではありますが、高さ128mものタワーマンション市民が望んだものではなく、しかも購入者の多くが投資目的と言われます。これにに多額の税を投入する事業には、私は賛成できません。このことは改めて述べておきたいと思います。

森本東部地区のニデック(株)開発土地への固定資産課税違法確認訴訟についてです
 この訴訟は、現在大阪高裁で争われていますが、この夏頃に判決が出されると見込みです。京都地裁に続き、大阪高裁判決でも向日市が敗訴した場合は、最高裁に上告せず、早期に解決を図り、適正な税収を確保して頂くよう求めます。

健康保険証を巡る市民の不安解消についてです
 マイナ保険証のトラブルが多く報告され、国民の信頼感が得られていないままに、国がマイナ保険証を基本とする運用に踏み切ったことで、市民の中に様々な不安が生まれています。マイナ保険証がなくても紙の保険証で今まで通りの医療が受けられること、期限が来れば保険証と同じ役割をする資格確認書が、その都度プッシュ式で手元に届けられることなどを市民に周知して不安の解消に努めていただきたい。
 経済的な理由で保険料を滞納する世帯は相当数あり、これまで短期証を発行してきた世帯には、今後は基本的に一般と同じ資格証明書を発行すると聞いています。くれぐれも経済的理由で保険料を治めきれない方が保健医療を受けられないという事態が生まれないように、丁寧な運用に勤めて頂きたい。

国民健康保険についてです。
 新年度も国民健康保険料が値上げされます。国民健康保険については、国が今般的な保険制度の改革を行わなければならない問題ですが、これまで何度も申しているとおり、他の保険制度と比べて異常に高額な保険料負担に苦しむ方々を救済するために、自治体にも工夫できる余地があります。国の指示にしたがって機械的に値上げするのでなく、子どもの均等割りの軽減・廃止や、一定水準以下の世帯への保険料の独自減免など、必要な施策を行うことができるし、やるべきであると私は考えます。

次に予算に直接関係する者ではありませんが、アリーナについて意見を述べます。
 京都府が、アリーナ事業について自らが定めた事前事業評価手続きすら、すっ飛ばしていたことが明らかになりました。府知事は「事前事業評価手続きは必要ない」という見解を示していますが、少なくとも周辺環境への影響評価を行っていないこと、地元近隣住民の意見を聴いておらず、向日市民にほとんどまともな説明をしてこなかったことは明らかであり、全く説得力はありません。このような向日市民軽視の進め方では、この先市民の不安が現実になるのではないかと心配です。
 市民の不安解消のための説明も見通しも第三者評価もなく建設へ突き進んいます。このアリーナ整備事業は京都府の事業ではありますが、誘致を進めた向日市長にも、市民への説明責任があります。事業者と契約を行い、大々的にマスコミ発表を行ったのですから、向日市は京都府とともに市民への説明と意見を聴く場を早急に持つよう求めます。

◯最後に、被爆80周年平和祈念事業に対する期待を述べます。
 今年は、アジア太平洋戦争の終結から80年、またヒロシマ・ナガサキの原爆被爆から80年の節目の年です。戦争は、国家による究極の大量殺人であり、絶対悪です。そして最悪の大量殺人兵器が核兵器です。私たちの先人は、あの痛苦の経験から、過ちは繰り返さない、どんなことがあっても戦争だけは絶対にしないと固く誓い、憲法に戦争の放棄、軍隊の不保持を定めました。しかし80年の歳月が過ぎ、あの誓いを忘れたかのような国内外の動きを心から憂慮します。
 そのような中で昨年、日本被団協=日本原水爆被害者団体協議会が、ノーベル平和賞を受賞されました。被爆者として大変な状況に置かれながらも、長年にわたり「核兵器のない世界の実現を目指して尽力し、核兵器が二度と使われてはならないことを目撃証言を通じて身をもって示してきた」ことが受賞理由とされています。大変すばらしいことです。
 その一方で日本政府は、唯一の戦争被爆国として核兵器廃絶のリーダーシップを取ることができ、その役割を期待される立場にありながら、自国民に筆舌に尽くしがたい惨禍をもたらした「アメリカの核の傘」に守ってもらうことを基本戦略としており、核兵器禁止条約会議にも参加せず、核軍縮に背を向けています。
 被爆80周年の今年は、私たちすべての国民がこうした問題を正面から見据え、核兵器の無い世界をめざす決意を新たにする機会であり、その決意をこどもたちや若い世代に引き継いでゆく機会です。
 向日市が、被爆80周年平和祈念事業を全市民に発信し、効果的な取組としていただくことを期待するとともに、私たちもそのための努力を行ってゆきたいとの思いを述べ、本議案「令和7年度向日市一般会計予算」に対する賛成討論とします。

 最後に、この年度末をもって退職される職員の皆様に対し、長年にわたり向日市と向日市民を支える仕事に尽くして下さったことに感謝申し上げます。健康に留意され、これからも益々ご活躍されることを祈念いたします。また今後も機会があれば、ご助言頂けると幸いです。

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