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◆ シリーズ「気候非常事態」①向日市は、今年度新たな環境基本計画と地球温暖化対策実行計画を、専門家や市民委員などで構成する審議会を設置し、策定する予定です。カギとなるのは「市民参加」です。向日市は大きな事業所が少なく、温室効果ガス排出量の多くは、一般家庭やお店など民生分野からです。産業分野の排出量が大幅に減っている一方で民生分野はむしろ増えています。向日市における地球温暖化防止の取組みは市民の取組み如何にかかっています。ご意見・情報をお寄せください! これから毎号、シリーズ「気候非常事態」で、最新の情報や、皆様からのご意見や取り組みなどを掲載する予定です。4月4日には市民グループによる地球温暖化問題の講演会が予定されています(上枠内参照)。 ◆ 向日市・新年度予算の注目点 4月からの新年度予算には子育て支援、その他注目すべき重要な事業があります。しかし、向日市がまず行うべき仕事は、新型コロナ感染症の再拡大を抑止し、市民生活と社会活動を平常に立て直せるよう支援することであり、そのために市民が求めるPCR検査の拡充を求めてきましたが、全く盛り込まれませんでした。その他いくつもの課題があることから、予算に反対しました。 ●コロナワクチンの接種 5月中旬から65歳以上の一般高齢者への接種開始を予定。市は、接種会場・日程・予約に関するコールセンターを設置予定(ワクチンに関する質問・相談は京都府・厚労省のコールセンターで)。 ●未来の保育士支援 ①保育士奨学金貸与 月額2万円まで。卒業後に向日市内の民間保育所で勤務する間は返還免除 ②保育士奨学金返還支援 月額2万円まで。向日市内の民間保育所で勤務する間は他県から借りている奨学金返還を補助 ●公立保育所環境整備:保護者の要望が実現へ ①保育所と保護者との連絡や子供の登降園管理システムを導入、 ②使用済み紙おむつを園で処分、持ち帰り不要に ●高齢者の見守り強化 ①配食サービスを週4回→週12回へ大幅拡充 ②あんしんほっとライン:急病・災害時の緊急通報や相談が、携帯電話でも利用可能に ●水道料金の基本料金減免 水道料金の1期分(2か月分)の基本料金を減免(標準的な20ミリ口径の家庭で2,464円)。 ●第3次向日市環境基本計画等策定 2021年度中に、今後10年間の「環境基本計画」と「地球温暖化対策実行計画」を策定。 ●飼い主のいない猫の避妊・去勢手術補助 1頭につき5,000円まで補助 ▲JR向日町駅東口開設推進 今年度基本計画作成⇒設計着手。駅ビルの内容が未だ不明。市民負担を抑える約束を守ること。影響受ける近隣住民の相談に市は責任をもつこと。 ×新型コロナPCR検査の実施予定なし! 新型コロナ対応交付金の使途が間違っている ×介護保険料:約6.4%アップ ×国民健康保険料:わずかに値下げも見直し無し ◆私が予算に反対したわけ コロナ対策として一貫して市民が求めてきたことはPCR検査の実施です。国にはその姿勢は全くありませんが、向日市がやる気になればできるしその財源はあります。新型コロナ感染症対応交付金(上限8億7千万円)はこのためにこそ使うべきですが、現実には多くが行政のデジタル化に当てられており了承できません。 マイナンバーカードを使ったコンビニでの証明書交付は、1通当り3千円程度の向日市の負担がかかる見込みです。新型コロナ感染症対応交付金3千万円を使って行うものでしょうか? 相変わらず待機児童は解消していません。また子育て支援が最優先と言われながら、私立幼稚園の教材費補助を昨年度廃止したままです。幼稚園教育への向日市の財政支援を、元の水準に戻すべきです。 介護保険や国民健康保険など無収入の市民からも徴収する高額の保険料は、市の工夫で緩和する必要があります。 ページトップ ◆向日市女性活躍センター(あすもあ)の指定管理者を指定する議案が否決 向日市は、旧市民会館の南に3年前に開設した同センターを直営から外部団体による指定管理にする予定でしたが、賛成1:反対18で否決されました。私は女性施策の拠点となる施設は直営で行うべきとの考えから反対しました。その結果、当分は直営で運営継続することになります。 ◆杉谷伸夫の一般質問より 1.地球温暖化対策:向日市は、気候非常事態宣言を! 問: 私たち人間の活動が地球が許容できる限界を超えつつある。特に地球温暖化の問題は重大であり、これからの10年が人類の未来を左右すると言われる。この差し迫った状況を市民に広く伝えるため、本市も「気候非常事態宣言」をおこなって発信し、市民の皆さんとともに取り組んでいくことが大切ではないか。 答: 今まさに私たちは危機に直面していると考えられる。来年度に作成する第三次向日市環境基本計画を契機に気候非常事態宣言を行うことで、こうした危機感を市民の皆様と共有し、気候危機に対する具体的な行動の輪を広げるきっかけになるよう市民の皆様に広く呼びかけていく。 2.新型コロナ感染拡大防止:ワクチン接種は強制がないように 問: ワクチン接種については、接種強制の圧力があってはならず、正確な情報を基に市民が自らの意思で決めるように伝えていただきたい。 答: ワクチン接種をしない選択をされた方に、差別等の不利益が生じることがないよう、広報やホームページとあらゆる媒体を活用して機会あるごとに市民の皆様に伝えてゆく。 高齢者等支援の現場にPCR検査を 問: 政府はこれまで社会的な検査と医療体制の拡充には全く消極的だった。そんな中で、感染しても入院できずに待機となる方が続出し、高齢者支援の現場に大変な混乱をもたらしている。高齢者施設に限らず、身体接触が避けられない高齢者・障がい者支援等の従事者に対し、PCR検査を実施するべきではないか? 答: 身体接触が避けられない支援事業への従事者に対するPCR検査の実施について、必要性がないとは考えていない。しかし現在の段階では、まずワクチン接種について全市を挙げて取り組んでいるところ。更なるPCR検査の拡充に向けて国や京都府に対して要望してゆく。 3.職員のメンタルヘルス:職員の休職者増加の原因は? 向日市では、一昨年の生活保護行政に関わる事件を契機に、職員が一人で困難を抱え込まず組織で対応できる体制づくりと、職員のこころの健康を支える体制づくりが問われています。 問: ここ数年メンタルの不調が原因の休職が増えている。原因についてどう考えているか? 答: メンタルヘルス不調による休職者数は平成29年度は2名中1名、平成30年度は8名中6名、令和元年度は17名中13名であり、今年度は11名9名となっている。原因は一言で言える状況ではない。衛生委員会を昨秋以降毎月開催して検討しており、少しずつ解決につなげてゆきたい。 ◆議会で可決された主な意見書等 ※太字の意見書は、杉谷議員が共同提案者 ■PCR検査の拡充と国庫負担および追跡調査等の拡充を求める意見書 ■困窮者に臨時特別給付金を求める意見書 ■選択的夫婦別姓制度の法制化を求める意見書 ■新型コロナウイルスワクチン接種に関する意見書 ■新型コロナウイルスワクチン接種等に関する迅速な情報提供についての決議 ◆ 「昨今の日本では」 ・・・ 安野 洋子 新年度予算を決める国会は総務省の接待疑惑で右往左往している。 総務省は菅首相が力を行使した出身省ではないか。その総務省への東北新社の接待は39回もなされたという。東北新社に菅首相の長男がいたことで、総務省幹部が多くの接待を受けたのだと思う。携帯電話料金やNHK受信料の値下げなど菅政権の看板政策を狙い、総務省に働きかけ利益を得たかったのだろう。それだけでなく総務省の幹部はNTTの接待も受けていた。NTTは政府が1/3以上の株式を保有し、総務省が監督・命令権を持っているのだ。菅首相は、お膝元の総務省におけるこの状態をどう感じているのか。その後、総務大臣にまで接待疑惑が生じてきた。菅首相は総務大臣時代、自分の意見に沿わない者は飛ばし、気に入った者を持ち上げる人事をしていたという。現在の総務省の乱れは、その結果ではないか。菅政権を信任してはいないが、ますます不信感が強くなった。 これらの事実は全て週刊文春によって明らかになった。昔は色々な新聞によってスクープ合戦があったではないか。大手マスコミの怠慢をつくづく感じる。野党からのスクープもない。野党支持率の低迷もそこにあるのではないか。 世の中はコロナ騒動の中で、経済格差が拡大している。日本の0.16%にすぎない超富裕層(世帯当たり5億円以上)8.7万世帯の純金融資産は97兆円。それに対して全体の8割を占める3000万円未満の4215万世帯の純金融資産は656兆円。前者と後者の1世帯当たりの格差は72倍になるという。 小泉政権以来、竹中平蔵氏の新自由主義は進んだが、上が豊かになれば下の者も豊かになるというトリクルダウンがありえないことが証明された。フランスでは高所得者の税率を上げるという。日本も一刻も早くその政策が必要なのではないか。そして教育や医療などの各種社会的支援に充ててほしいものだ。 (3月18日) ページトップ ◆ 学生インターンです!・・・学生インターン2人の活動体験の感想報告 ●自信ある政策発表に皆様から鋭い指摘 (KORYU) 私たちインターン生は、地方自治体のためになる政策を立案するという課題があり、「ワーケーション」という、仕事(ワーク)と余暇(バケーション)を一体化した地域おこし政策をテーマにしました。その発表の練習を「市民の会定例会」で行いました。自分の中では、十分な出来だと思っていた発表ですが、定例会に参加していた市民の皆様から「その政策の費用対効果はどれほどか」「自治体に政策を行うための費用が出せるのか」など、かなり突っ込みをもらってしまいました。その突っ込みは私にとって盲点の指摘で、自分の発表が未熟であったことを思い知らされました。結局、発表練習の当日に本番が行われたため、市民の皆様から頂いた指摘を発表に反映することはできませんでしたが、将来社会に出た時、頂いた指摘を生かしていきたいと思います。最後に、杉谷議員、向日市市民の皆様、この2か月間貴重な体験をさせていただき、ありがとうございました。 ●地道な日常活動の積み重ねに驚き (Riku) この2か月間の議員活動の体験を通して、体験参加時の座学では知ることのできない事を学ぶという目標が達成できました。議員の仕事と言えば、選挙活動で演説し、講演を行う等、人前に立つ仕事がほとんどであると思っていましたが、ある活動では地道に何時間もかけて、印刷した広報を折り、配布しました。この日はとても疲れて、もう勘弁してくださいと思ったのですが、普段はこの数倍の作業量と聞いて驚きました。他にも市民の方々を交えた定例会の傍聴がありました。定例会では、杉谷議員が市民の方々の意見を真摯に受け止め、ノートに細かくメモされている場面が印象に残っています。このような地道な活動の積み重ねが議会の質問に繋がっている。そして質問も含めた議員活動は、自己の利益ではなく市民の方々のために等しく行われている。このような事を学ぶことが出来たので、議員インターンシップに参加して良かったと思います。 ページトップ |
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