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◆6月の催し等のご案内

●6月8日(土)10時・住民訴訟判決報告会
市民会館2階第3会議室(資料代:300円)

●向日市議会6月定例会の主な日程
6/5-7 本会議・一般質問
  ★6/6は、杉谷伸夫の一般質問予定
6/20(火) 最終本会議・採決


◆アリーナの説明会は、市内各地で希望者全員に!

 京都府は向日町競輪場へのアリーナ整備に関する住民説明会を、ようやく6月7日、9日に開催することにしましたが、定員はたったの50人づつ。申込電話はなかなかつながらず、すぐ定員オーバーになりました。抗議を受けて参加出来るよう対応検討しているようですが、向日市民が重大な関心を持っているのに、私たちは余りに軽く見られているのではないでしょうか。地域の公民館、コミセンや小中学校の体育館を利用するなどして、希望する方全員が参加できるようにしてしっかり説明し、市民みなさんの意見を聞くべきです。 (5月30日)


◆土地課税違法確認訴訟:論点と裁判所が下した判断

 裁判の論点は、主に2点でした(わかりやすくするため、厳密な表現は避けます)。

①宅地等として課税できるか? ⇒「できる」

 この土地は、土地区画整理事業が進められている地区で、令和2年5月に使用収益開始の通知がされました。しかし向日市は、道路や上下水道などのインフラがまだ未整備であり通常の使用に耐えうる状態にないため、宅地課税はできないと主張したことに対し、判決は使用収益開始通知がなされ、使用または収益を開始することができることになれば課税できるのであり、市が主張するその他の条件は関係ないとしました。

②農地でなく社屋用地として評価するのが相当

 2点目に判決は、その上で宅地課税するかどうかは行政の判断であり、土地の利用実態を考慮しておこなうとしました。この土地は令和2年11月に建築確認を受け、12月に起工式が行われ、令和3年度の固定資産課税の基準日である令和3年1月1日には、社屋の建設工事が始まっていました。こうしたことから、この土地は社屋用地として使用されていると評価するのが相当であったとしました。またこの土地は市街化調整区域の農地であったものを宅地等として課税すれば、課税額が増加することは明らかであり、農地として課税すれば、その増加分について課税を免れていることになるとしました。
 また向日市が主張した二重課税の弊害についても、問題が生じないようにすることは過度な負担なく可能であるとしました。

結論:裁量権を逸脱し、違法である

 以上より結論として「この土地に令和3年度、4年度の固定資産税につき宅地等の課税を行わないことは、裁量権の範囲を逸脱するものとして違法である」との判決を下しました。


◆向日市「完敗」:住民訴訟原告・水島雅弘

 固定資産課税違法確認訴訟は、私ども住民側の全部勝訴で第一審を終えました。こう書くのも、日本は三審制だからです。市側の主張は全て排除されました。
 裁判所は判決文の中で、「違法」の2文字を2回使用しています。主文と結論前の1行です。
 識者によれば、裁判所は住民訴訟において自治体側敗訴の場合でも、「裁量の逸脱がある」程度のところで止めておくことが多いといいます。 実際、総務省の統計(H19年4月~H21年3月)によれば、市区町村の住民訴訟で468件中、住民側勝訴は3件です。わずか0.6%です。裏を返せば、裁判所は今回「確信」と「覚悟」を持って、この判決を作成したものと推量します。他方この判決は京都府知事を安堵させたことでしょう。
 ニデック購入の土地が、向日市固定資産台帳で農地として低い評価額のままでは、府はわずかの不動産取得税しか課税できませんが、これでおそらく1億円程度の課税が可能となります。今年が課税最終年です。私が勝訴を確信していた一因でありました。京都府西府税事務所は、当初より「問題あり」と見ていたようです。
 そして判決が向日市にとって「厳罰」となった要因は、私が指摘した過去2件の不適切課税(大企業忖度)、杉谷市議の指摘した「向日市に限らず、特定の企業に税の違法・不当な優遇があっても発見は困難だ。だから明らかになった違法な課税行為に対しては行政の裁量を広く認めるべきでない」との訴えに応えたものでしょう。
 しかし向日市は、一審判決を不服として控訴しました。果たして合理性があるのでしょうか。


◆杉谷伸夫の一般質問
★予定:6月6日(木)の3人目
お昼前後の予想(答弁は午後)(Youtubeで生放映/録画視聴可能)。

2面の「ニデック用地課税違法確認訴訟について」の他、以下の2つの課題について一般質問します。

●アリーナ 道路整備等の見通しはあるか?

 京都府は、地元向日市民への説明や意見聴取もないまま、向日町競輪場へのアリーナ整備の準備を進めています。そんな中で、私も参加して「向日町競輪場再整備とアリーナ問題を考える会」が結成され、市民シンポジウムの開催や京都府への要望などに取り組んできました。4月末からは市民アンケートが行われており、多くの意見が寄せられています(4面参照)。
 アリーナに対する賛否の意見を超えて、大半の市民が競輪場周辺の混雑と環境への影響、市内一帯に及ぶ交通渋滞を心配しています。
①府道整備の見通しはたっているのか?京都府と何らかの合意はできているのか?
②大規模集客施設の設置は、交通渋滞の他にも周辺環境に様々に大きな影響を与えるので、影響評価と対策について、市民に検討過程を公開し、市民意見を反映して対策を決めていくことが必要ではないか?
 京都府は、交通渋滞、道路整備、周辺環境への影響への対策のはっきりした見通しを向日市民に対して示さないまま、事業を進めてはならないと考えます。

●会計年度職員 雇用と処遇の改善が必要

 向日市には、正規職員の他に「会計年度任用職員」という単年度契約の職員が多く働いています。特に学童保育、保育所、福祉関係などで専門職として市民に直接サービスを提供する仕事に多く従事しており、向日市の仕事の大きな部分を担っています。
 その仕事の多くは、その年度限りの一時的な業務ではなく、継続した定常的な業務です。しかし何年従事しても一年で契約が終了し、新たに契約を結ぶため不合理な問題があります。
・何年も働いて経験値を積んでも、給与がほとんど上がらない。
・来年も仕事が続けられるかわからない。ご本人の収入が家計を支えている人も多いのに。
・民間では5年継続雇用されれば、正規職への転換制度があるが、公務員には適用されない
 向日市役所の市民サービスの質の向上のためにも、会計年度任用職員の処遇改善が必要です。
①会計年度任用職員にも経験値が給与・処遇に適正に反映される仕組みが必要ではないか?
②継続して仕事があるのに、来年度も引き続き働けるかわからないというような状態を解消すべきではないか?


◆アリーナに関する市民アンケート
(「向日町競輪場再整備とアリーナ問題を考える会」のアンケート調査の中間報告より)

 向日町競輪場再整備とアリーナ問題を考える会」のアンケート調査の中間報告が公表されました。ネットと紙のアンケートに860人が回答。やはり市民の関心は交通渋滞。全年代にわたって断トツです。次いで「市民の意見が反映されていない、情報提供がない」との声です。京都府は向日市民の声をしっかり聞くべきです。

 ⇒ 市民アンケートの中間報告は、「向日町競輪場再整備とアリーナ問題を考える会」のページ


◆中山道を歩く①:「醒ヶ井宿~大湫宿」
 (涸沢 文子)

 中山道歩きを始めた。 東京日本橋から京都三条大橋まで69次だが、試しに滋賀県醒ケ井宿から東に歩いてみることにした。案内本を購入し、一里塚や宿場跡などチェックし、見つければ記念にとスタンプ帳も用意して出発した。
 醒ケ井宿は静かな小川のきれいな宿場町だった。小川遊びをしていた子どもたちに、ハリヨという魚について尋ねると、見ることのできる場所を優しく教えてくれた。そこから田舎の家並みの道、国道沿いの道、うっそうと木々の茂った山道などを進んで行った。一里塚は分かりやすく陽が当たったりしていたが、期待したスタンプはどこにもなく残念だった。
 1回目は3月末、2泊3日で約85キロを歩いたが、子どもの姿を醒ヶ井以降ほとんど見かけなかった。春休みなのに子ども達はどこで過ごしているのだろうか。
 2回目は1泊2日、約40キロを5月の連休に出かけた。木曽川に沿って歩いたが、岩のゴツゴツした川岸の様子に自然の威力を感じた。大雨の時はさぞ恐ろしい川になるのだろう。小さな草花が咲き乱れる頑強そうな堤防が物語っていた。子どもの日だったので、大きな鯉のぼりを期待して歩いて行ったのだが、ほとんど見なかった。ここでも少子化の波を思い知らされた。
 2回目の終点は大湫(おおくて)宿。神社には4年前の台風で倒れた巨大な大杉の幹が残されていて、思わず抱きついた。後日、リニア新幹線工事が原因で、この村の井戸やため池が干上がって大問題になっていることを知った。山の中の静かな農村に、開発の被害が及んでいることを知り悲しくなった。歩くことがとても楽しみになってきた。次は有名な馬籠宿、妻籠宿を通るコースだ。


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